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  • 1-3-2 たったの五千六百円なのよ・・・
    安部公房作 カトレア読書会演出 「友達」 2006年11月30日(木)~12月3日(日) 手織座にて

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2006年8月15日 (火)

ニール・サイモン「二番街の囚人」

第十八回カトレア読書会が8月10日(木)夜、巣鴨にて行われました。
参加者は、笠原さん、秦さん、輿石さん、市村さん、南波さん、林の6名でした。
今回は、第十六回でも読みましたアメリカ人作家二-ル・サイモンの「二番街の囚人」を読みました。

【物語】
ニューヨークのマンハッタン。二番街上80丁目界隈のアパート14階。雨後の筍よろしく乱立したビル群のそのひとつに住まうメル(♂)とエドナ(♀)の中年夫婦。近代的で豪華な安逸な生活を夢見て入居した二人は、薄い壁と風通しの悪い部屋、窓から見える無機的で全く表情の無い風景に、すぐにそれがハリボテのような薄い夢であったことに気づかされる。
真夏のある日の深夜、酷い暑さと都会生活のストレスにいらいらと眠れないメル、それを何とか慰めるエドナ。夢破れた今の生活への不満、淡い田舎暮らしへの憧れ、「ここでない何処か」を求める二人の心は数々の世迷言を繰り出す・・・
ある日二人の部屋に泥棒が入りめちゃくちゃに。泣き濡れるエドナ。しかし弱り目に祟り目、メルが会社をクビになったという。精神的に疲弊してしまったメルはノイローゼに。代わりにエドナが働きはじめる。メルは狭いアパートの一室に引き篭もりまるで動物園の檻の中の動物のような生活。やがてメルの三人の姉と一人の兄が登場。メルは末っ子として可愛がられ、それが他人に依存する傾向の人間になってしまったことが会話の中で分かっていく。兄弟四人とエドナはメルを助けようと、彼が田舎で子供向けのサマーキャンプをやれるよう金の算段の話などするがうまくかみ合わない。物語は混迷を深めるが・・・

これでもかと二人を襲う不運な出来事。いや、もしかしたら精神の有り様が不運というものを招くのかもしれないと思わせます。「二番街の囚人」というまんまなタイトルがぴったりな物語です。
様々な心憎い伏線やアイテムが散りばめられ、特に「雪かき用のシャベル」というものが出てくるのですが、終幕、窓の外に雪降るマンハッタンを背景にシャベル片手のメルとエドナが現在版「アメリカン・ゴシック」夫婦像として終わるシーンはグッときます。
また上の階の住人とのトラブルで、何回かテラスに出たメルにバケツの水が浴びせかけられるシーンがあるのですが、実際の上演ではきっと爆笑の渦とそこはかとないアイロニーを醸し出したことでしょう。

いやあ二ール・サイモンがなぜにこんなに愛され読まれているか分かりました。この「二番街の囚人」は中篇の佳作として評価されているようですが、いや傑作です。参加者それぞれ、非常に感慨深い読後感を口にされてました。とはいえ自分達が上演するというのは別ですがね(笑)・・・こういうよく出来た物語を書ける劇作家は三谷幸喜さんしかいらっしゃらないのでしょうか?というか最近のウェルメイドプレイを書ける若い劇作家を知らないだけなのですが(お恥ずかしい)

さて明日の第十九回カトレア読書会は駒込にて18:30~21:30です。作品はこれから決めます(^^;

それではどちら様もふるってご参加ください!

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