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    安部公房作 カトレア読書会演出 「友達」 2006年11月30日(木)~12月3日(日) 手織座にて

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2006年8月 8日 (火)

長谷川伸の「暗闇の丑松」/別役実「マッチ売りの少女」

第十回カトレア読書会が6月8日(木)夜、巣鴨にて執り行われました。

参加者は、笠原さん、輿石さん、北川さん、市村さん、秦さん、南波さん、荒井さん、反町さん、林の9名でした。

テキストは、長谷川伸の「暗闇の丑松」と、別役実の「マッチ売りの少女」でした。日本の作家第三弾。長谷川伸と別役実という実に頓着無い、カトレアらしい選択でした。「マッチ売りの少女」は笠原さんがコピーをしてきてくれました。ありがとうございました。

長谷川伸(1884~1963)。小説や戯曲等、日本の大衆文芸に多大な貢献をした大作家です。「瞼の母」」「一本刀土俵入り」「雪の渡り鳥」etc、現在でも大衆演劇の演目ナンバーワンのです。
さて「暗闇の丑松」。契りを結んだ若い夫婦、丑松とお米。周囲の人々の悪意や思惑に翻弄され、丑松は義母と用心棒を殺し二人は逃避行の旅にでるがやがて離れ離れに…。再会した二人であったが、お米は苦界に身を落とした理由を丑松にわかってもらえず絶望し首を吊り、丑松はついに自分達を窮地に追いやった兄貴分を湯屋にて殺害。再び逃避行へ・・・まさに悲劇の坂道を転がるように運命の悪戯の連続。
読書会初の日本の古典戯曲でありました。やはりその語り口にすぐに取っ付けるか否か。そこにかかっていたように思います。
漢字も読めない字が多かったですし。
音読して分かったのですが、ト書きの多いこと。動きや心情を全て書き記してある。極論すれば演出家要らずです。この辺が近代の西洋演劇と日本の演劇の違いなのでしょうか。
歌舞伎の台本は再び別作品も取り上げたいと思います。

もう一本は「マッチ売りの少女」。別役実(1937~)
ある大晦日の晩、子供を幼くして亡くした初老の夫婦が「夜のお茶」の準備をしている。そこへ市役所の方から来たという見知らぬ女が訪れ、夫婦の実の娘だと告げる。自分はかって「マッチ売りの少女」であったという。そして、いないはずの弟まで登場する・・・

「マッチ売りの少女」は初演が1966年、別役実の最初期の戯曲で彼の出世作だそうです。当時彼は組合活動の傍ら喫茶店でシコシコとこれらの戯曲を書いたとか・・・なるほど、そういわれると政治的なバックボーンを感じさせる作品とも取れました(後から思い返すと)
いわば別役の戦後論とも言えるのでしょうか。戦後、善良な市民の顔で、つましく暮らしている人々。しかし戦争はその彼らによって進められたわけで・・・その責任を果たさないまま戦後を経てしまった居心地の悪さ。そのことを糾弾した作品だったとも取れます(今思えば)

来週は引き続き別役実の「象」を読みたいと思います。今回の「マッチ売りの少女」と同時期に書かれた作品です。
もう一本は、久しく翻訳モノを読んでいなかったので、外国作品を読みたいというリクエストから輿石さんにお願いしアメリカ人作家の戯曲も一本読みたいと思います。

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